野球小説の紹介 英雄の条件
今回は本城雅人さんの「英雄の条件」です。
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メジャーでも活躍したスラッガー津久見に薬物疑惑が?真相を解明しようとする側と津久見の心境などを書くという人間の強さと弱さを表現した作品です。
津久見は妻にも真相を話しません。ラストには声明文をあげて終わるんですが、かなり面白い作品です。津久見のモデルは松井秀樹選手でしょうか。松井さんがドーピングをしたというわけではないですが、あの時代はドーピング使用がたくさんあった時代ですから。モデルがわかりやすいぶん読みやすくなりました。
なかなかドーピングに触れる作品なんか少ないですが、元記者なだけあってこういう点に触れているのが素晴らしいです。他の作品でマルセイユルーレットというサッカーを題材にした作品でも八百長をメインに扱っていたりと着眼点が素晴らしいです。
本城雅人さんの作品はどれも面白いですが、野球を扱ったこの作品も素晴らしいので、是非読んでみてください。